法律コラム

「固定残業代」について

この記事の概要

毎月のお給料に一定時間数の残業代が加算して(含めて)支払われる『固定残業代制度』。
『固定残業代制度』を取り入れていた方が、10 日かかる仕事を 4 日で片づけた場合に、給料はどうなるのかを解説しています。

インターネット上に、あるインド人の方が、「インドでは 10 日かかる仕事を 4 日で片づけて、残る 6 日をのんびり過ごしていたが、日本でそれをやったら 5 日目に新しく仕事が増やされるだけだと気が付いてやめた」ということを書かれていました。あくまでもインターネットの情報ですので真偽のほどはわかりませんが、日本で、残る 6 日をゆっくりさせてもらえる職場というのは、確かに今のところ聞いたことがありません。

この話を読んだときに私の頭に浮かんだのは、『固定残業代制度』という言葉です。
『固定残業代制度』をざっくりご説明すると、毎月のお給料に一定時間数の残業代が加算して(含めて)支払われるというものです。これをすることで、会社側からすれば、毎月の残業時間がその一定時間数を超えない限りは、残業代の計算をせずともよくなり、事務作業が減るというメリットがあります。

残念ながら、あまりこの制度を理解なさっておられない一部の方は、固定残業代を支払えば何時間残業をしても給料は変わらないと思っておられ、実際そのように運用をなさっている経営者の方もおられると聞いたことがあります。ですが、そういったことはなく、一定時間数を超えれば、その分は残業代を支払う義務はあります。

で、どうしてインド人の方の記事を読んだときに、この制度を思い出したかというと、この『固定残業代制度』は、想定している一定時間数よりも残業時間が少なかったり、ゼロだったりしても、お給料は減らされないのです。ですから、もしこのインド人の方のお勤め先が『固定残業代制度』を取り入れておられれば、 6 日はのんびりできないかもしれませんが、毎日定時で帰っても、残業したのと同じだけの給料が支払われるので、少しだけがんばった甲斐が感じられるかもしれません。
私自身は、不労所得を得ることが直ちに幸せだとは考えていませんが、もしお勤め先が固定残業制を取り入れておられる場合、効率よくお仕事をされると、こういったメリットがあるということを頭に置いていただければと思います。

そして、この制度を取り入れておられる経営者の方は、毎日早く帰る従業員様を、優秀だと褒めてあげてください。少なくともその方が残業をすることでかかる経費は削減できているはずですし、何よりそんな効率よく仕事ができる従業員様は貴社にとって一番の財産であるはずだからです。間違っても、暇だから帰っているなどと思われませんように。前出のインド人の方のように、やる気を無くし、無駄にダラダラと仕事をする負債社員に早変わりしてしまうかもしれませんよ。