法人向け法律サービス労働審判

労働審判手続とは

労働審判手続は、裁判官と専門的な労働関係の知識経験を有する労働審判員2名で組織される労働審判委員会が、審判手続を原則として3回以内の範囲で行い、調停の成立による解決の見込みがある場合には調停による解決を試み、調停が成立しないときは、事案の実情に即した解決をするために必要な審判を行う手続です。

労働審判手続の特徴

1  期日は原則3回のみ

労働審判手続の大きな特徴は、期日が原則として3回までしか開かれないところです。これは、労働審判が、紛争の迅速な解決をすることを目的としていることからこのような制度設計とされています。実際に、統計上も労働審判は、大多数の事件が3回以内の期日で終局しており、4回以上の期日が開かれるのは2%強に過ぎません。

2  第一回目の準備が大事

このために、当事者は、早期に主張証拠の提出をし、やむを得ない事由がある場合を除き、労働審判手続の第2回の期日が終了するまでに、主張及び証拠書類の提出を終えなければならないとされており、第1回期日には、通常の訴訟手続でいうところの「人証の証拠調べの前の段階程度の準備」が必要などと言われます。

通常の訴訟手続では、人証の証拠調べは手続の最終段階で行われることがほとんどですので、これは第1回期日には、その言い分をほとんど言い尽くしておかなければならないことを意味しています。実際に裁判所は第1回の期日でほとんどの心証を形成してしまいます。

通常の訴訟手続の場合には、そのような期日の回数の制限がありませんので、判決までに1年以上かかるようなケースも珍しくなく、その期間を通じて双方の主張を尽くすことになります。このため、比較すると労働審判は非常に慌ただしい手続であることがわかると思います。

3  使用者(会社)側は時間がない

これを、労働審判を提起された使用者側の立場から見れば、とにかく準備に時間がないということになります。

すなわち、労働審判の第1回の期日は原則として申立から40日以内に行われるところ、申立後申立書等の送達が裁判所からあるまでにもしばらくのタイムラグがあり、しかも答弁書(使用者側の反論の書面)を提出するまでの締切が第1回期日の1週間程度前とされることが多いので、準備の時間がほとんどありません。この短い時間に、その言い分をほとんど尽くさなければいけないことになります。

4  会社側は出席が求められる

しかも、労働審判手続には会社の代表者や人事担当者、申立をした労働者の直接の上司などの関係者が出席することが求められ、労働審判委員会から直接話を聞かれることになります。労働審判においては上記のように会社側は準備の時間が不足しがちであるため、適切な方針を立てた上で綿密に打ち合わせをしなければ、答弁書での主張と出席した会社側の人間の話が食い違ってしまい、会社側の主張に信用性がないなどと思われかねません。

必要な対応

以上の通り、労働審判の申立を受けた場合、極めて短時間の間に、適切な方針を立て綿密な打ち合わせのもと反論をすることが不可欠であり、専門家の助力の必要性が極めて大きいものといえます。

当事務所にご依頼いただいた場合、労働事件に精通した弁護士が複数人体制で限られた時間内で最大限の企業のバックアップをすることができます。

また、本来このような労働審判の申立をされないことが一番ですが、現に申立されてしまった場合でも、弁護士と顧問契約を結んでおけばより短時間で弁護士が事情を把握することが可能になり、適切な対応を取りやすくなります。

予防策として顧問契約を結ばれ、日頃から労務問題のケアをしておくだけではなく、まさかのときに迅速に対応してもらえる弁護士を確保しておくのも有効な対策です。

ご相談はこちら