法人向け法律サービス債権回収

債権回収の一般的な話

債権回収の必要性

一般に企業が重視するのは売上でしょう。確かに、売上の額は利益の額に直結するため、企業の存亡は売上にかかっているといっても間違いではありません。
しかしながら、たとえ取引先とうまく契約にこぎつけ、債権(代金を支払えという権利)を得たとしても、売掛金を実際に回収することができなければ、現金を得ることはできず、全く意味がないことになってしまします。

この債権を、如何に現実の支払いに結びつけるか、というのが債権回収の問題です。

債権回収の流れ

債権回収の事前準備

債権回収は、実際に取引先が支払いを拒んだり倒産したりする前から、それに備えた準備をすることが重要です。この事前の準備ができているかどうかで、債権回収の成否が大きく分かれることがあります。

具体的には、そもそも取引開始の時点で、取引先が信頼に値するかの確認のほか、将来の債権回収に備えて、決算書など資産の状況がわかる資料を可能な範囲で取得したり、特に取引先が個人で勤め人の場合、勤務先を確認したりする必要があります。

また、取引開始にあたっての契約書の作成も重要なポイントです。

後述するように債権を回収するにあたっては、訴訟を提起するなど、そもそも取引先に対して請求できる債権があることを裁判所に対して証明等する必要が生じます。かかる場合、適切な内容の契約書があるのとないのとでは、大きく立証の容易性が異なってきます。

また、契約書作成にあたって、将来の債権回収を見越した条項(期限の利益喪失条項や、信用状態が悪化した場合の契約解除条項等)を入れておく必要がありますし、取引の開始にあたって連帯保証人をつけてもらったり、担保権を設定できると、なお債権回収の実効性が上がることになります。

債権回収

さて、それでは実際に取引先からの支払いが得られそうにない状態になったらどうすればよいのでしょう。以下、取引先が倒産に至っていない場合について説明します。

任意の回収

いまだ倒産に至っていなくとも、取引先が支払いに苦しんでいる場合、分割払いを求められることがあります。
このような場合、取引先の状況を慎重に見極めた上で、このような求めに応じるか決める必要があります。取引先の状況に鑑みて、現実的な回収可能性がないのであれば、分割払いに応じている場合ではなく、直ちに以下に述べるような方法により回収を図らなければなりません。具体的には、過去数年分の決算書等や資金繰り表、今後の事業計画等について説明を受け資料の提出を受けるなどして、客観的な資料に基づき判断する必要があります。
また、分割払いに応じる場合であったとしても、将来の不払いに備えて、改めて担保や連帯保証人を求めることは必須でしょう。さらに、将来の訴訟等に備え、この機会に取引先の資産等に関する情報を取得し、適切な契約書等を公正証書などの形で作成しておくことも重要です。

担保権の実行・連帯保証人への請求

幸いにして事前に担保権を設定していたり、法律上の担保物権が認められる場合であれば、その担保権の実行により債権を回収することができます。

また、連帯保証人を設定している場合、この連帯保証人に対して請求することも有効な方法です。

強制的な手段による回収

これらによる回収ができない場合、訴訟を提起するなどして、回収を図る必要があります。通常の訴訟のほか、支払督促、少額訴訟、手形訴訟等を利用する場合があります。

これら手続きにより、債務名義(典型的には確定した勝訴判決です)を得ることにより、初めて強制執行により回収することが可能になります。しかしながら、現実的には、訴訟手続(特に通常の訴訟手続)には時間がかかるため、取引先による資産の処分等がされ財産が散逸してしまう危険があるので、訴訟に先立ち仮差押えという手続きをとることが考えられます。

少額かつ多数人相手の債権回収について(診療費、給食費、ネット通販の未払い等)

以上が一般的な債権回収についての概説なのですが、実際にこれらの手続きによることには支障があるケースがあります。

具体的には、診療費、給食費、ネット通販の未払い等の、一件一件は少額で、相手方も異なる債権の回収です。このような場合、一つ一つの債権が少額であるため、回収の仕方によっては、回収にかかる費用のほうが高い費用倒れになってしまう危険性があります。

しかしながら、このような場合でもまとまればそれなりの金額となって未回収額が大きな負担になってしまいますし、回収に向けての行動を取らなければ、相手方のモラルハザードを引き起こす危険性もあります。

当事務所においては、このようなケースにおいてもご相談に応じて顧問契約を締結いただくなど適切な方針を定め、回収にご協力させていただいております。

最後に

債権回収は短時間の間に適切な方針を定め、スピーディーに実行することが必要とされます。みお綜合法律事務所は、大阪、京都、神戸に事務所を構え、専門的な知識を持った弁護士によるご依頼者様のニーズに応じたスピーディーな対応が可能です。
債権回収にお困りの際は、みお綜合法律事務所をご利用ください。